2015年10月15日
◆守り神
時刻は日付の変わる一時間前。
CLOSEの看板を持ち、外へ出た。
するト、カゲから声がする。
「まだ大丈夫かい?」
「本当は23時閉店なんですが、大丈夫ですよ。お入りください。」
「すまないね。」
・
・・
・・・
・・・・
「遅くにすみません。守屋と申します。」
「いえ、お気になさらずに。私は店主の杉山です。
遅くまでお仕事なんですが?大変ですね。差支えなければどんなお仕事を?」
「家を守るというかね、、」
「自宅警備員ですか?つまりニートってやつですか?」
「いや違うんだ。(失礼だな)」
「おお、ア〇ソックみたいな。セキュリティって言うんですかね?」
「まあそんなようなものだ。」
「話まったく変わっちゃいますが、終わりましたね。笑っていいとも。」
「キミはいつの話をしているんだい。」
「いやー傑作だった。タモリさんのイグアナの真似。それからレオタードで踊るやつ。」
「キミは本当にいつの話を。。。しかもレオタードで踊ってたのはイモリだ。」
「ああ、すみません。まだお飲み物伺ってませんでしたね。」
「そうだったね。カフェオレがいいんだが、あの、ちょっと凍ってるやつ。なんだっけ。ブリザードだったっけ?」
「ずいぶん強引な間違いをしますね。フローズンですね。かしこまりました。」
「今宵も月が綺麗ですね。」
「キミ、そういうことは女性にいいたまえ。」
「そうか、夏目漱石はそう言ってましたね。でもね、単純に好きなんですよ。
月が明るいと、月の柔らかな光と影ができるでしょ。夜中なのに。あの感じ好きなんですよ。」
「ベートーベンのゲッコーソナタでも聞きたくなるな。」
「おお、お客さん風流ですね。」
「さて、そろそろ帰ろうかな。」
「はい。ありがとうございました。いまはおひとりで?」
「いや、家でコモドが寂しがってるといけないから。」
「かなり強引になってきましたね。お子さんおられるんですね。
ではお気をつけて。」
「また来るよ。」
そんな想像を掻き立てられるヤモリとの出会いであった。
守っておくれ。と願う。
CLOSEの看板を持ち、外へ出た。
するト、カゲから声がする。
「まだ大丈夫かい?」
「本当は23時閉店なんですが、大丈夫ですよ。お入りください。」
「すまないね。」
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「遅くにすみません。守屋と申します。」
「いえ、お気になさらずに。私は店主の杉山です。
遅くまでお仕事なんですが?大変ですね。差支えなければどんなお仕事を?」
「家を守るというかね、、」
「自宅警備員ですか?つまりニートってやつですか?」
「いや違うんだ。(失礼だな)」
「おお、ア〇ソックみたいな。セキュリティって言うんですかね?」
「まあそんなようなものだ。」
「話まったく変わっちゃいますが、終わりましたね。笑っていいとも。」
「キミはいつの話をしているんだい。」
「いやー傑作だった。タモリさんのイグアナの真似。それからレオタードで踊るやつ。」
「キミは本当にいつの話を。。。しかもレオタードで踊ってたのはイモリだ。」
「ああ、すみません。まだお飲み物伺ってませんでしたね。」
「そうだったね。カフェオレがいいんだが、あの、ちょっと凍ってるやつ。なんだっけ。ブリザードだったっけ?」
「ずいぶん強引な間違いをしますね。フローズンですね。かしこまりました。」
「今宵も月が綺麗ですね。」
「キミ、そういうことは女性にいいたまえ。」
「そうか、夏目漱石はそう言ってましたね。でもね、単純に好きなんですよ。
月が明るいと、月の柔らかな光と影ができるでしょ。夜中なのに。あの感じ好きなんですよ。」
「ベートーベンのゲッコーソナタでも聞きたくなるな。」
「おお、お客さん風流ですね。」
「さて、そろそろ帰ろうかな。」
「はい。ありがとうございました。いまはおひとりで?」
「いや、家でコモドが寂しがってるといけないから。」
「かなり強引になってきましたね。お子さんおられるんですね。
ではお気をつけて。」
「また来るよ。」
そんな想像を掻き立てられるヤモリとの出会いであった。
守っておくれ。と願う。
Posted by kimi at 12:24│Comments(0)
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